
どうもーお願い致しまーす。どうもー。ありがとうございます。

ありがとうございます。

お隣よろしいですか?

どうぞ。

相席スタートです。よろしくお願いします。お願い致します。

お願いしまーす。

ちょっと聞いてほしいんですけど。

どうしたんですか?

好きな人のタイプの答え方ってこれ難しくないですか?

そうですか?

そうなんですよ。自分の中にね本来あるはずやのにいざ急に聞かれた時「あれ?僕の好きな人のタイプってどんな人やったかな?」って忘れてまうんですよね。

まあ確かにね。でもねその答え方次第で人の印象も変わるし実はこれねモテにもつながるんですよ。

印象モテ?

じゃあ好きな人のタイプは?

えーっと可愛くて明るい子?

ああーなんか浅そうだし馬鹿そう。女はそう思うじゃない?

そんな思うんですか?

これ答える時のポイントはね「あっそれだったら自分でもいけそう」ってみんなに思わせる事なんですよ。

「みんなに思わせる」?

例えば私だったら「挨拶がちゃんとできる人が好き」とか。

なるほどね。

「ご飯たくさん食べる人」とか。

頑張ったらできそう。

「歯が大体ある人」とか。

みんなそうやけど。「前の彼氏歯なかったんかな?」って思われますよ。

じゃあ芸能人で言ったら誰がタイプ?

ええー石原さとみさんとか?

ああー。

なんすか?

「石原さとみかー」。「だったら私でもいけそう」ってどこの女が思うのよ。馬鹿。

じゃあじゃあケイさん好きな芸能人誰なんですか?

私は大泉洋って答えるようにしてる。

「答えるようにしてる」?

ああホントは竹野内豊よ。

はい?

でも大泉洋って答えるようにしてるの。

「してる」ってなんなんですか?

だって大泉洋がタイプっていうのを聞いて「ああーじゃあ俺無理だ」って思う男1人もいないでしょ?

やめぇ!なんて事言うんですか。

でもそう思わない?

僕は思いませんね。

あっそう。じゃあ「私ディーン・フジオカさんがタイプなんですよ」。はいどう思う?

「ああーイケメン好きなんやろな」。「面食いなんやろな」っすかね。

私はEXILE系が好き。

ああーそっち系ね。じゃあじゃあ俺無理無理。

私大泉洋さんタイプなんですよ。

へえー。

はい。なんかああいう感じの人すごく好きで・・・。

そう。

ねえ?

クソー。

これ何がすごいかってねどんな男でも自分の中に大泉洋っぽさって絶対ちょっとは見つけられるんですよ。

「大泉洋っぽさ」?

あの人ってさなんか明るいようだけどちょっとした暗さもあったり・・・。

あるある。

あと地元愛してる感とか歯も大体ありそう・・・。

あるわ。芸能人ですよ。

色んな要素を持ってるから。

なるほどね。

こうやって「ああーそれならいけそう」ってみんなに思わせる。これがポイントなわけよ。

そういう事なんですね。肝に銘じときますわ。いやケイさんでいったらねそういう事色々俺に教えてくれるじゃないですか。

恋愛のね。

テクニックとか必勝法とか。

そうですね。

実はですね僕もそういうのあったらええなと思って考えてたんですけどとうとう見つけましたよ。

あんたが?

はい。教えてほしいですか?

教えて。

男のお客さんなんかめちゃくちゃ使えると思いますよ。

たくさんいらっしゃいますから教えてくださいよ。

これね男女におけるケンカの時ってなんかこう男が謝るべきみたいなそういう風潮ってあったりしません?

男が悪い事が多いからじゃない?

まあまあそうなんですけど。落ち着いてください。でもねああいう時に男は謝らん方がいいって僕気付いたんですよ。

どういう事?

だってね謝る事でより一層怒りが増す女性とか「私何で怒ってるかわかってんの?」って世界一難しい問題出してくる女性いるじゃないですか。ねえ?でしょ?

よく出題した事あります。

でしょ?だからねケンカになりそうな時男謝らん方がいいんですよ。

えっじゃあケンカは女が謝るべきって事?

いえいえ女性も謝らなくていいです。

じゃあどうすんのよ?

そもそもケンカになりそうな時にケンカにさせない方法っていうのを俺思いついたんですよ。

「ケンカにさせない方法」?

はい。じゃあじゃあじゃあ僕やってみるんでケイさん怒ってみてください。今まで彼氏に怒った事ある感じでいいんで。

なるほど。

俺じゃあ見せるんで。

ねえまた遅刻じゃん。いっつもさちょっと遅刻するよね。10分さ早く起きればいいだけなのにどうしてそんな簡単な事ができないわけ?

ありがとう。「10分早く起きたらいいんやで」って教えてくれてありがとう。

はあ?いやいやいやいや・・・。「うんうんうん」じゃなくていっつもそうでしょって。何回も毎回毎回同じ事言わせないでって言ってるの。

ありがとう。「何回も同じ事言わしたらアカンねや」って教えてくれてありがとう。

はあ?

これなんです。

どれなの?どれなのよ?

今まさにここ。彼女の怒りをアドバイスにスライド作戦っていうやつですこれは。

「アドバイスにスライド作戦」?

彼女怒ってるでしょ?僕が「ありがとう」って言う事によって彼女は「あっ私アドバイスしてたんや」「どういたしまして」っていう気持ちが強くなってケンカじゃなくなるんですよこれ。

そう思ってないんだけど。全然「どういたしまして」っていう気持ちよりも最初の怒りよりもどんどん増していってるんだけど。

増してる!?

増してる。

怒り増してる?

怒り増してる。

ああーじゃあケイさんみたいな怒りっぽい人にはこっちの作戦の方がいいですね。

はあ?

じゃあこっちの作戦出しますわ。

何?

一度彼女の怒りをマックスにさせる作戦。これいきましょう。

はあ?

やりましょう。来てください。出すつもりなかったんですけどね出しますわ。

あのさメールの返信が遅いの腹立つんですけど。忙しくて返せないなら「今忙しくて返せません」ってその1文を送ってくるべきでしょ?どうしてそれができないんですか?

えっ?

何よ。なんなの?その態度は。「“いそがしい”っていうたった5文字を送る時間もないんですか?」って言ってるの。

えっ?

なんなの?なんなのよ?今怒ってんの。ちゃんと聞いてんの?

聞いてるよ。

なんなの?ちゃんと聞いて。あなたの返信が遅い事にすごく腹が立ってるんです。

全部言えてスッキリした?ならよかった。これはなんていう方法かと・・・。

いや説明しなくていいよ。

一度怒りがマックスまでいった彼女はあとはもう下がるしかないんですよ。おかげさまで笑ってたでしょ?

いやいや下がってないんだけど。

えっ?

マックスまでいってマックスだと思ったらもっと先まで怒りがどんどん増していったんだけど。

増してる!?

その「増してる」に驚くのなんなの?

増してたんですか?

増してる怒りが。

ああーもうケイさんみたいな怒りっぽい人にはじゃあとっておきの作戦出しますわ。

私が悪いんですか?これ。

これ今日は出すつもりなかったです。じゃあもうこれ出します。

何?

あれ?私この人に怒ってるんじゃなかったのかしら作戦。

もう怪しいもう怪しいよ。

もう見せます。来てください。

じゃあ・・・。脱いだ靴下をさ籠にちゃんと入れてほしいんだけど。「あとでやる」って言って床に置いてそのままにしてるじゃんいつも。それを籠にちゃんと入れてって言ってるの。

確かに。それは言った方がいい。

はあ?はあ?言ってるんだけど。

うん。

言ってるんだけど。

えっえっどうされんの?

だから靴下を脱いでねその辺にポイッて置くのよ。で「あとでやる」っていつも言うのあなたが。

えっだって籠あるんやろ?そこに。そこにあるやん。

あと3歩歩いたらあるの。

ここにあるの?

ここに落ちてるの。それ嫌だって言ってんの。

それひどくない?

だからひどい。えっひどいよね?

それはひどい。

だからそれ改めてって言ってるの。

それ絶対言ってあげた方がいい。

言ってるの。あなたなの。

それ本人のためになるから。

そう思って言ってるの。

えっえっ何されたん?

だから靴下を籠に入れないで床に置くのをやめてって言ってるの。

えっ片付ける事もなく?

そう。

籠はそこにあるやん。自分でやらへんの?

そう。

俺横で聞いてるけどケイちゃん1つも悪くない。

それはそう。それはそう。いやあなたがやってんのよそれを。

それはひどいわ。それ直接言いに行くんが自信ないんやったら俺一緒についていってあげるよ。

なんで?今言えてるのよ。

言えてる?大丈夫?直していってほしいけどな。

「あれ?」。「私この人に怒ってるんじゃなかったのかしら?」とはなってないよ?むしろ「なんなの?あんた」っていう事で怒りがまた増してるんだって。

増してる!?

だからそれなんなの?怒りがマックスからどんどんどんどん超えていっちゃってんの。

ありがとう。増してくれてありがとう。

なんなの?それもう。

今までにないぐらい怒りを更新してくれてありがとう。

もう1個もいいのなかったんだけど。

ありがとう。1個ぐらいはあるかなって思ったけどありがとう。

何?お客さんもすごく無駄な時間を過ごさなきゃいけなかったし・・・。

えっ?

いや・・・。なんなの?その態度。すごく無駄な時間を過ごして腹立たしい気持ちでいっぱいです。

じゃあそれを言ってあげて。

言ってるの!あなたが今言った3つの作戦どれもよくなかったから私もすごい不快だしお客様もすごく不快な気持ちになってると思うのでこの事について謝ってほしい。

ごめんなさい。お席外させて頂きます。どうもありがとうございました。